きらめく海原の下にひそむアドリア海の魔力
きらめく海原の下にひそむアドリア海の魔力
息をのむ体験
アドリア海のクロアチア海域は、ダイビングにとって特に魅力的です。海は、透明度が高くクリスタルクリアで、息をのむような海底リーフや海壁、海底洞窟にあふれ、ユニークな動植物世界が広がっています。これらに、数多くの魅力あふれる海底考古学遺跡のほか、古代から現代にいたるまでの難破船(や飛行機)に付け加えると、クロアチアの海底がなぜ、潜水マスクを装備したプロのダイバーから、シュノーケリングを楽しむアマチュアまで、幅広い層にとって、ダイビングのトップデスティネーションであるかがおわかりになることでしょう。
アドリア海を航海する際、クロアチアの海辺の多数のダイビングセンターで提供される各種サービスを利用すれば、セーリングの楽しみと水中世界の魅力の両方を楽しむことができます。ダイビングは、セーリングの旅との相性がぴったり。ダイビングの内容とスキルに応じて、お好みのダイビングスポットを選んだあとは、そこに向かって航海ルートを計画し、あとは帆をあげて向かうだけ。
クロアチア海域でのダイビングの最大のアトラクションは、オーストリア・ハンガリー船籍の難破船、バロン・ガウチュBaron Gautsch号。同船は、1914年海底地雷によって損壊し、ロヴィニュ沖に沈みました。この船長84メートルを誇る船舶は、砂の海底40メートルの深さに垂直に横たわり、多くの海の動植物のすみかとなっています。この周囲をダイビングすると、ラージスケールド・スコーピオンフィッシュやホワイトシーブリームなどの魚の群れのほか、さまざまなサンゴやカイメンを見ることができます。
ヴェリ(大)チュティンVeli Ćutin島とマリ(小)チュティンMali Ćutin島は、ツレス島の東沖の島々で、みごとな海底壁が50メートル以上も続くのを見ることができます。その南、プレムダPremuda島の隣では、その大きさと美しさから大聖堂と名付けられているユニークな海底洞窟システムがダイビング・アトラクションとなっています。
フヴァール島の沖合、パクレニ諸島の海域では、ヴォドニャクVodnjak島へ行くとすばらしいダイビングスポットがあります。その海底には、その形状から、カンパネルKampanel(クロアチア語で「鐘」の意味)と名付けられた石のオベリスクがあります。100メートル以上もの断崖はブレラBrela近くのヴルリャVrulja入り江を周囲から隔絶しています。ここは、ツェティナ川の支流がミステリアスな深さで海に合流する場所で、このため海底の源泉から淡水が柱となって噴き出しています。砂と泥が幅広く広がる河口と違い、この河口では大きな石が特徴的です。